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引き離された親子

子供のいない私には、理解しがたく哀しいことがあります。
少し時間がたったので書かせてもらおうと思います。

旦那には、二人の娘さんがいます。
今春、上の子が高校へ下の子は中学へ、それぞれ進学しました。
ですから、毎月の養育費だけでなく、
当然ですがお祝いをしましょうという話になり、
旦那と旦那の両親から、まとめて先方にお金を振り込みました。

別れた夫婦ですから、平素連絡し合うことなどありません。
毎月の養育費を送金しても、その都度に受領の連絡などあるはずもなく、
私もそれでいいと思っていました。

ただ・・・
別れてしまえば只の他人である元妻とは、連絡など必要ありませんが、
二人の娘さんは、彼にとっては血を分けた「血縁者」であり、
最も愛し守るべき存在の二人です。

大人の勝手な事情で両親が別れ、別々に暮らすことになってしまった以上、
これ以上、娘さんたちに動揺を与えないように、
新しい暮らしになれるまでは、父とは顔を会わせたくないという、
元妻の采配は判らないでもないと思ってきました。

下の子の中学進学は、地元の公立中学への進学でしょうけれど、
上の子は、公立であれ私立であれ、受験をします。
無事に合格をしたと、元妻から旦那に連絡が入った時には、
私も本当に良かったと喜び、夫婦揃って安堵しました。

ですが、学校名は知らせてこないのです。

旦那も私も、今彼女達が暮らしている土地が地元ではありませんので、
学校名など聞いても、確かに何も判りません。
けれど、普通科なのか商業科なのか。
共学なのか女子高なのか。
これから上の子が過ごす高校時代に思いを馳せる、
その材料が得られなかったのです。

話が元に戻り、お祝いを送金しましたが、
元妻からは何の連絡もありませんでした。
さすがに酷いなと思いながら、しばらくすると、
義理の両親には、娘さんたちの写真を同封しての礼状が届いたとのこと。

両親や旦那が私に隠したわけではなく、
私が辞退したので、礼状そのものは読みませんでしたが、
(元妻に私の存在は関係ないように、
 私にとっても元妻の存在は関係ありません。
 その礼状は、かつて家族だった者が読むものだと思ったので。)
写真だけは見せてもらいました。

屈託の無い笑顔で写っている二人の娘さんたち。
親の離婚がくっきりと影を落としてしまった、そんな様子もなく、
むしろ、まっすぐ素直に成長している様子なのを見て、
ここまで育ててくれていることには、感謝の念で一杯になりました。

ですが。
制服姿の写真でもなく、手紙にも学校名は記載されていないそうで、
今になっても、私たちは彼女がどこの学校に通っているのか、
知らないままです。

どうしても知りたければ聞けばいいことなので、
その情報が必要だと言いたいわけではありません。

家族のために、ただ仕事をしていただけの旦那が。
不倫され、愛する娘たちと引き離され、
会わせてももらえず、近況も聞かされない・・・

不倫された以上、旦那にも悪い点があったはずです。
ですが、旦那はこれほどの仕打ちを受けるほどの酷いことを、
元妻や娘さんたちにしてしまったのでしょうか。

とても理不尽なものを感じてしまいます。

養育費の送金は、親としての義務なので、
例え、旦那がどんなに金策に苦労しようが用意して当たり前のことです。

ですが、一介のサラリーマンの場合。
離婚することで、配偶者や子供が扶養家族から外されれば、
扶養家族手当てなどの支給が無くなり、収入は減ります。
その減ってしまった収入の中から、養育費を工面することになるのです。

子育てにはお金が掛かりますが、
共に暮らし、その成長を見届けることができるからこそ、
親の喜びがあるのだろうと思います。

その喜びを奪われた旦那を見ていると、
何も口にしない分だけ、私はとても切ない思いをします。

後になって知ったのですが、
私が結婚の挨拶に、旦那の実家を訪ねた際、
私に気を遣わせないようにと、
義母は、全ての写真立てから、娘さんたちの写真を外していたそうです。
せっかく手に入った写真だから、是非飾って下さいと、
私は全て承知で嫁に来たのだからとお話をしたので、
今、実家のリビングに飾られていることでしょう。

娘さんたちに思いを馳せるたびに涙を止められなくなる義母。
物言わぬ旦那。
何もできない自分が情けなく、とても哀しいです。

いつか娘さんたちが、父や祖父母に会いたいと思ってくれる日を。
祖父母が元気なうちに。
その日を、心待ちにしています。

読むはずもありませんが、二人の娘さんたちに。
会ったこともないし、何がしてあげられるかも判らないけれど。
本当の両親や、本当の祖父母以外にも、
あなた達を心配している大人がいることを忘れないでね。
どうか、楽しい学校生活を送ってください。

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